長野市
株式会社熊木住建
株式会社熊木住建 (長野市)
長野市 / S邸 / 夫、妻、長男、長女
玄関ホールからLDKへの扉を開けると、まず目に入るのがキッチンだ。奥さまが住まいの中で最もこだわり、一番気に入っているという自慢の空間でもある。「入ってすぐにキッチンという間取りは好き嫌いが分かれるのかもしれません。でも、私たち家族にはすごく合っていると思ったんです」と奥さま。帰宅する家族や訪ねて来る友人たちをキッチンに立って迎えるという距離感はとても近しく、迎える側と迎えられる側の双方にとって安心感があるのだろう。
以前のアパート暮らしでは、他の空間と完全に仕切られたキッチンだったため不便で寂しさもあったそう。その経験から、リビングダイニングとの一体感と開放感が感じられるスタイルを望んでいた奥さま。回遊性のあるレイアウトは調理もスムーズに行えるという機能性はもちろん、家族とのコミュニケーションを活発にし、くわえてスタイリッシュで凛とした気品漂うデザイン性の高さも際立つ。
キッチンは一般的なI型システムキッチンを採用。住まいの中心となるように、空間の使い方はもちろん、白タイルと板張りを組み合わせた見せ方や使い勝手の良さを考えた飾り棚など、職人が工夫を凝らしたつくりが光る。ご主人と一緒にキッチンに立つこともあるという奥さまは、「家族みんなでキッチンの空間を共有できるので、家事をこなすのが楽しみのひとつになりました」と、明るい笑顔で
語った。
---------------------------------------------
「上の子が小学校に上がるタイミングに間に合わせたいと考えていました」と、家づくりのタイミングについて話す奥さま。当初は、予算などの関係から中古物件や建売住宅を探したが、何棟見学してもピンと来なかったという。そこで考え方を一新し「長く暮らすのだから、本当に住みたいと思う気持ちを大切に家づくりを考えよう」と決断。そうして辿り着いたのが「株式会社熊木住建」の住まいだった。
光や風が自然と行き交い、木の温もりが感じられる明るく快適な家づくりを理想に掲げたご夫妻。家事負担を軽減するスムーズな動線や子どもたちが喜ぶ遊び心あるつくりも重視した。収納スペースは必要な場所に必要な広さを上手に確保し、好きなものだけに囲まれたすっきりとした暮らしを目指した。
熊木住建はそのすべてに応えたうえで、空間と空間を有機的に結びつけたり、開口部の位置と大きさの工夫で奥行きや広がりを演出したりと、匠の技とアイデアを惜しみなく注ぎ込んだ。住まいと、住まいで過ごす日々への想いが美しい結晶となって完成されたのがS邸なのだ。
(ナガノの家 2018年春・夏号 vol.9掲載掲載)
ご主人も時間を気にせずゆっくり過ごせる休日は、家族揃って食卓を囲むのが楽しみのひとつ。キッチンとダイニングが一体になっているので、開放感もあり「調理も片付けも格段に楽になりました」と奥さま