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坂城町 / モデルハウス
木と土と。素朴な風合いに身をゆだねて
坂城インターから車で3分。国道18号沿いに建つ赤茶色の屋根の住まいは、菱田工務店の規格住宅「Huizen」のモデルハウスだ。牧場のサイロを思わせる印象的な屋根は、風合いのある杉板壁と美しいコントラストを見せ、庭木や焼杉の板塀、版築(はんちく)仕上げの土塀と共鳴しながら昔からそこにあったかのように佇んでいる。
同社初となる提案型の住まいは、27坪の2階建て。土と木でシンプルに仕上げられた空間は、素朴ながら洗練されていて、いるだけで肩の力が抜けるような心地よさがある。圧巻なのは、大きな開口から地続きでつながる庭との一体感だ。床高を下げたモルタル仕上げのリビング床はそのまま庭へとつながるようで、窓の存在すら感じさせない。リビング西側全面に施された素朴な味わいのアンティークレンガ壁も、隔てるものなく庭へと伸びて、ますます内と外の境界を曖昧にする。「視覚的にも体感的にも、庭とひと続きに」と話すのは、同社の北島さん。「境を感じなければ、気軽に庭先に出たり、外で食事をするのがより日常的なシーンになりますよ」。庭と自由につながりながら、土壁やレンガ、木などの素朴な風合いが生きる空間でゆったり過ごす日常は、どれほど豊かなものかと想像が膨らむ。
耳を傾け、頭を使い、手を動かしながらオートクチュールで自然と共生する住まいをつくってきた同社。培ってきた技術や経験の粋の詰まった「Huizen」は、より地域に親しみ身近な存在となって、心地よく暮らしたいと願う家族の新たな選択肢となるだろう(ナガノの家 Vol.21 2024年 春・夏号掲載掲載)