伊那市
株式会社 片桐建設
株式会社 片桐建設 (伊那市)
木曽町 / F&O邸 / 夫婦2人+子ども2人+祖母1人
「木曽路はすべて山の中である」―という文豪・島崎藤村の有名な一文がある。木曽に嫁いできた九州生まれのお母さまも、ずっと太陽が恋しかったそうだ。増改築して住み続けてきた以前の家は、冬になると「お昼過ぎにはもう影ってしまうほど」だったという。
リフォームも考えたが、新築よりもコストが掛かるとのアドバイスから、隣に住む長女家族と同居する新しい家造りを決意。片桐建設で「木の家」を手がけていることを知ったお母さまが最初に興味を持ち、すぐに伊那まで出向いて新居作りを相談したのだという。そして「丁寧な仕事と素材を大切にした木の家が忘れられない」という、お母さまの熱意が長女夫妻にも通じて、住まいづくりが本格的に始まった。
お母さまの願いは「できるだけ日差しを取り入れたい」ということ。吹き抜けのLDKはもちろん、子ども部屋や寝室などもすべて南側に窓を取り、日差しがたっぷり入るよう考えた。リビングから続く和室には広縁も設け、さながらサンルームのような開放感だ。家具の多くやキッチンは片桐建設によるフルオーダー。広めに設けた収納が、居住空間をすっきり見せてくれる。一番のお気に入りは、玄関から納戸を経てキッチンにつながる回遊動線。家事の時はもちろん、週末のまとめ買いの時などに便利さを実感している。
「要望以上に良い家になりました」とお母さまも娘さんご夫妻も大満足。太陽の恵みだけでなく、同居するようになった子どもたちの元気な笑顔が、この家をいっそう明るく照らしているのに違いない。(2015秋冬号掲載)
吹き抜けのリビング・ダイニングは、南側に大きな掃き出し窓と高窓を設置。太陽の光溢れる明るい空間だ。大事にしてきた6人掛けのダイニングテーブルでは、家族が集って食事をしたりお茶を飲んだり。「友人が遊びに来ることも増えて、いつもにぎやかです」