伊那市
株式会社 片桐建設
株式会社 片桐建設 (伊那市)
下諏訪町 / K邸 / 夫婦2人
諏訪湖と富士山が望めるこの土地を見つけたのがきっかけで、ご主人の家づくり魂に火が点いた。自ら図面を引き、素材やデザイン、パーツなども吟味。「でも、思い描いていた通りの家ができたのは、片桐建設との出会いがあったから」と話すふたり。したいことのすべてを受け入れてくれ、モデルハウスのセンスがふたりの好みに合っていたので安心できた。
デザインの核を成すのは、木の感触が心地よい幅広の無垢床材と、ご主人が寝る間も惜しんで自ら手がけたLDKのレンガの壁。Webや本でイチから勉強し、強度なども業者に確認しながら見事完成させた。スタイリッシュな家具や間接照明との相性も抜群で、まさに同邸のシンボル的存在だ。
スッキリと美しく暮らす秘訣は、インテリアとして必要なものをあえて見せる収納と、こまごまとした生活用品や食品・食器などをまとめてしまう隠す収納の併用。キッチン隣の広い納戸や機能的な食器棚が威力を発揮している。また、夏には諏訪湖からの風が2階北側の窓に抜け、昼間でも涼しく冷房の必要がなかったとか。「環境を活かす工夫は期待以上でしたね」と嬉しそうだ。
実は、設計段階でふたりが一番大切にしていたのは目線。すべてをオープンにする、もしくは隠すのではなく、目を合わせなくても気配は感じられる住まいを目指した。気づかい合える空間をデザインすることで、互いに居心地のいい家に仕上がったK邸。雑然とした生活空間とは一線を画した、さりげなく上質な暮らしがここにある。(2014春夏号掲載)
傑作と名高い名作チェアや照明が埋め込まれた白いテーブルなど、ハイセンスな家具が幅広の無垢フローリングとご主人力作のレンガの壁にマッチ。スケルトンの階段が空間に軽やかさも加える。自然素材が持つ懐の深さが、この空間を美しくまとめ上げている