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上田市 / S邸 / 本人、父、母
“和の趣きを残しつつ、快適で暮らしやすく”
祖父の代に建ち、父の代で増築されたこの住まいは、Sさんにとって思い入れのあるもの。時を経て家族構成が変わり、寒さや使いづらさが気になったため、リフォームを決意した。「友人のご実家を手がけたのが柳屋建設さん。見学に行った時の対応が良く、友人からも高評価だったので依頼を決めました」と話す。
時の流れとともに住人が減ったため、家をコンパクトにする減築を希望。一番のこだわりは暖かさで、居室全体を断熱材で囲み、サッシにはペアガラスを採用。天井の断熱材は厚みを付加し、気密性もアップさせた。居住エリアから離れていて不便だったトイレと浴室は、レイアウトを一新してリビング近くへ。「一方、母が保存を希望したキッチン脇の味噌部屋はあえてそのまま。座敷の書院窓や欄間など、現在では再現が難しい建築要素はできる限り残すなど、家族全員が満足できるよう計画を進めました」とSさんは話す。
残せる部分は活かしながら改修したことで、新旧が絶妙に東和。古い家特有の低い天井による圧迫感を軽減するため、色使いに工夫を凝らすなどの配慮も行き届いている。旧家にあった調度品か違和感なく馴染む、懐かしくも新しい家へと見事に生まれ変わった。
(ナガノの家リフォームリノベーション Vol.9掲載)
ふた間続きの和室だった1階の茶の間は、仕切りを取り払って一体空間のリビングに。襖で仕切られていた広縁も無くし、たっぷり光が入る明るさも確保した。既存の天井に合わせて床材はダークブラウンを選び、しっとり落ち着いた空間に仕上がった