松本市
株式会社Rooms
株式会社Rooms (松本市)
塩尻市 / 浜邸 / 夫、妻
古さと新しさを融合し
くつろげる大人の空間に
訪れたのは、オーダーキッチンを手掛けるRoomsの設計士・浜秀貴さんの自邸。実家に隣接する空き家で暮らすことを具体的に考え始めたのは、美由希さんとの結婚がきっかけだった。とはいえ、築50年以上の家には解決すべき課題が山積み。建て替えか改修かを悩む中で、「スキップフロアにしたら面白いかも」というアイデアが浮かび、改修に踏み切った。
「外と違う時間が流れているような落ち着きと、陰影を楽しめるモダンな空間」をテーマに掲げた浜さん。1階は間取りを一新し、床に高低差を設けることで急勾配の階段という難問を解決した。住まいの中央に据えたのは大きなテーブル。空間をゆるやかに分けるほか、料理中の作業台に、友人と食卓を囲むダイニングテーブルにと、さまざまな場面で大活躍する。
家具や建具がすべて造作なのも、洗練されたデザインのポイント。扉ひとつにも浜さんの美学が感じられる。特に目を引くのは、高低差を巧みに活用したキッチン周り。美しい木目やニュアンス豊かなグレーの壁がさまざまな表情を見せ、上質な大人の雰囲気を醸す。
この家に引っ越してからどんどん増えているという植物たちも、居心地の良さに欠かせない存在だ。美由希さんも「シンク周りの照明や植物の雰囲気がお気に入り」と大満足の様子。暮らす愉しみを広げてくれるこの家は、おふたりにとって最高の、そして、唯一無二のパートナーであり続けるだろう。(ナガノの家リフォーム・リノベーション vol.6掲載)
約10帖の空間にあえて高低差をつくることで、キッチンとリビングとをゆるやかに分け、洗練された雰囲気もプラス。シックなグレーの壁は吟味を重ねたオリジナルカラー。こだわりのライティングが、壁のテクスチャーをより美しく浮かび上がらせる