中野市
若林建築/WAKABAYASHI KENCHIKU
若林建築/WAKABAYASHI KENCHIKU (中野市)
小布施町 / Y邸 / 夫、妻、長男
旧宅は昔ながらの大きな和風住宅。長男の保育園入園を前に、ご夫妻はご両親との三世代暮らしを決めた。親子で生活ゾーンを分け、両親は増築部分に、子世帯は和室の並ぶ既存部分を改修して住むことに。「思うようにしていいよ」という両親の言葉を受けて、ご夫妻は友人の若林建築・若林さんに相談。“子育てしやすい家”を目指しての改修が始まった。
「最初はどうしていいかわからず、提案してもらいながら進めました。ざっくばらんに話せるし、センスが合うから安心でした」とご夫妻。若いご家族らしく、モダンさの中に木の温もりが存分に感じられる住まいとなっている。
取材の時、ご夫妻はリフォーム前の忘れられない場面を教えてくれた。それは着工直前、奥さまが工事準備の整った家に立ち寄ったとき。がらんどうになった家の縁側で並んでくつろぐご両親を見て、穏やかなふたりの姿に思わず写真を撮ってご主人に送信した。「見た瞬間こみ上げるものがありました」とご主人。「感謝の思いと受け継ぐ覚悟に、胸が熱くなりました」。そうしてできたのがこの住まい。大切にしてきた家と家族への思いが、確実に受け継がれている。
(ナガノの家リフォームリノベーション Vol.6 2022-2023掲載)
玄関ホールから続く子世帯LDK。リビング階段はご主人のお母さまからのアドバイスで採用したが、「家の中に一体化ができて大正解でした」と奥さま。キッチンは回遊できる対面のアイランド式だが、コンロ前に壁を設けて油はねに配慮。絵本が並ぶラバーウッドの木製カウンターがアクセント