松本市
株式会社信成
株式会社信成 (松本市)
塩尻市 / S邸 / 夫30代、妻30代、長女1歳
★敷地の広さは約38坪。南隣は既設の住宅と近接し、大きな窓を取るのは難しい条件の中、明るく広いリビングやウッドデッキも実現したS邸。逆転の発想から生まれた工夫がいっぱい。
~知恵と工夫を出し合っていい所をギュッと凝縮~
子どもの誕生を機に新築を考えたSさん。「住んでいた家が古くて寒かったので、明るいLDKの家が欲しいと思って」と、新築を具体的にスタートさせた。雑誌で見たスタイリッシュな木の住まいづくりが気に入って選んだのが信成。敷地は狭小、かつ近接する隣家という条件を見て同社が提案したのは、南側にはあえて窓を設けずに閉じることだった。その代わり自然光は東側に大きく設けた窓から採り入れ、さらにLDKから続くウッドデッキも確保。東の隣家の樹木が借景となって想像以上に心地よい空間を創出し、家族や友人たちとの寛ぎのスペースとなった。南側には玄関や収納スペースを設けることで居住空間との距離を取って、互いのプライバシーを尊重できるプランが誕生した。
空間を広く見せるため、LDKの床や天井の無垢材を長手方向に張って、視覚のマジックで縦長効果を演出。2m20㎝という低めの天井高を微塵も感じさせない広がりが見事だ。至るところに設けた収納スペースは、奥さまが何をどこに入れるのかを計画し、サイズも計算して作ったもの。施工者と施主の知恵と工夫がミックスされ、見た目にも暮らし方にも広がりを生み出した住まいである。
~PLAN&POINT~
【狭小敷地】
土地は40坪に満たない広さだが、家族がのびのび暮らせる空間の確保を希望。先住者のいる隣家とは近接しているため、相互のプライバシーを守ることも条件のひとつだった。南接する隣家との距離を取るため、あえて南側に玄関を配置。広めのシューズクロークを備えたおかげで、生活音を発する居室との距離が生まれた。南側に窓はないが、東に大きく開口部を設けて明るいLDKを実現できた。
(ナガノの家 2016年秋・冬号 vol.6掲載)
天井高2m20cmは通常の天井よりも若干低めだが、「かえって落ち着ける空間になりました」とご主人。LDKとウッドデッキをつなぐ掃き出し窓を大きくしたことで外への広がりを感じ、圧迫感はゼロ。自然光が充分入る気持ちのいい広がりが生まれた。低目の天井は、冬場の暖房効率もアップ
松本市
株式会社信成