長野市
小坂建設株式会社
小坂建設株式会社 (長野市)
長野市 / K邸 / 夫、妻、長女
いつか家を建てたいと、結婚前に土地を購入していたご主人。そろそろ家を建てようかと考えた時、知人に良いと聞いて興味を持ったのが、釘や新建材を一切使わず、木を組み上げてつくる伝統構法の家だった。100年、200年と住み継いでいけるという家は、古来より受け継がれてきた技法を生かした木の家。土台には貴重なクリや木曽ヒノキを。柱には戸隠の山から切り出し天然乾燥させたスギを使い、その中から一番いい木を大黒柱に据えた。吹き抜けのリビングはご主人の希望。格子状に組まれた太い梁と柱が天井まで伸び、その力強さと美しさに圧倒される。また、伝統構法は田の字型の間取りを基本としているので自然と回遊動線に。「キッチンと洗面など水回りが直線でつながっているので、朝ご飯の支度をしながら洗濯ができて便利です」と、奥さまもその機能的なレイアウトを実感しているという。
リビングの一角を彩るのはご主人念願の薪ストーブ。その暖かさはリビングの吹き抜けを通り2階まで。どの部屋も欄間部分に下がり壁を設けず、開閉できる戸にすることで風通りをよくした。木の加工だけで4カ月。接合箇所が何百とあり、時間はかかるがそれだけの良さがあると満足そうなご主人。「吸放湿による調湿作用など木ならではの良さがあって、家の中の空気が気持ちいい」と、無垢材だからこその特性を満喫する日々を楽しんでいる(ナガノの家 2016年春夏号 vol.5掲載)
美しい構造が見える吹き抜けのリビング。床は無垢のカラマツ、壁と天井は漆喰で仕上げた。大黒柱を支える太い差し鴨居が、柱を側面から押さえることで耐力壁の役目も果たしている
長野市
小坂建設株式会社